退職代行のメモ

退職代行サービスに関する論文のためのインタビュー依頼が来た。

とてもおもしろそうなので速攻で受けさせてもらうことにした。

事前に質問事項が来ているので、ブログに整理しておくことにする。

 

インターネット上に顔や大まかな居住地域、はては退職代行の使用記録を公開している僕は、プライバシーについてあまり考える必要はない。悲しいかな、無敵の人である。

インタビュー終了後、この記事を送れば、インタビュアーの方の情報整理に役立つかもしれない。多分蛇足かもしれないが、私は気になるので、書いておく。

 

質問事項

  • これまでのキャリアについて
  • 辞めるに至った職場の、環境や人間関係について
  • 職場の悩みを相談できるような人間関係の有無について
  • 退職代行サービスを利用するに至った経緯
  • どのように離職を引き留められたのか
  • 退職代行サービスの利用に際して周りの人から言われたこと
  • 職業を選択する際に重視していること
  • 転職(または退職代行サービス)に対する思い

 

回答

Q.これまでのキャリアについて

  • 2017.03-工業高校(電気系)を卒業
  • 2017.04-地元の工場に検査員として就職
  • 2019.06-業務上のミスが続き、自殺することを毎日考え、精神病(適応障害)で退職
  • 2019.07-地元の携帯販売店にオープニングスタッフとして就職
  • 2020.07-営業成績不振・人間関係の悪化により、退職代行を使用して退職
  • 2020.11-現在に至る

なんとみじめなキャリアだろうか。僕は自分のことはみじめだと思っていない(自分の評価と自分のキャリアは分けて考えるべきだと思っているからだ)が、自分のキャリアはみじめだと思うし、客観的にそうであることに違いない。

 

辞めるに至った職場の、環境や人間関係について

過去、辞めた職場は2つあるので、2つに分けて書く。

  • A社ー1社目。工場・検査員。2017.04-2019.06勤務。18歳から20歳まで。
  • B社ー2社目。携帯販売店・販売員。2019.07-2020.07勤務。20歳から21歳まで。

 

A社(1社目・工場・検査員)

  • 同期・仕事上関わりのない社員との人間関係は良好であった。
  • 部内での人間関係は当初は良好であったが悪化した。
  • 仕事に単純なミスが多く、叱る・叱られるうちに上司・先輩との関係が悪い方向へ。

B社(2社目・携帯販売店・販売員)

  • 人間関係は比較的良好であった。
  • 営業成績は店舗内での8人中4,5位ほどを推移していた。
  • 辞める2週間ほど前から営業成績が最下位となっていた。
  • 退職代行を使用する3日前、社内掲示板(ノート)に、「きみは接客に出ないでくれ」と名指しでメモされているところを発見する(直接接客に関係ない、女性社員が記入)。
  • 職場内での人間関係が悪化していることをこの時点で自覚した。

 

職場の悩みを相談できる人間関係について

A社

  • おそらくあったが、どう相談していいのかわからない。
  • 同期、部内の年齢が近い社員、部長など相談できる人は多かったと思う。
  • しかし、どうやって相談すればいいのかがわからない。
  • また、家族・友人に悩みを打ち明けた経験がない。
  • 相談できる人間関係はあったが、相談するやり方がわからない。

 

B社

  • A社と同じ。
  • 相談できる人間関係はあるが、相談のやり方がわからない。
  • 悩みの相談については、人間関係以上に、当人の悩みを打ち明けるスキルが問題だと考える。

 

退職代行サービスを利用するに至った経緯

退職代行サービスはB社にて使用した。A社は精神病で辞めている。

  • 退職代行を使用する3日前、社内掲示板(ノート)に、「君は接客に出ないでくれ」と名指しでメモされているところを発見する。
  • 退職代行を使用する1日前、店舗マネージャー(管理職、店舗の中で最上位の立ち位置)に「退職したい」と伝えるも、締め日の関係で50日間退職は不可能と伝えられる。
  • 退職代行を使用する当日、部長(管理職、社内で3番目の立ち位置)から直接「当分接客に出ないでくれ」と直接指示を受ける。
  • 直後、退職代行を使用。仕事をせず、貢献感を得られない状態で、50日間勤務した場合、精神的にダメージを受けることを考えられたため。

 

どのように離職を引き止められたのか

  • 50日間は会社の締め日の関係上辞めることができない。

上司からこのように伝えられ、引き止められた。

 

補足

大変恐縮ながら、この質問は若干の勘違いを持っているかと感じましたので、念のため補足させてください。(もしすでに把握されていたのであれば、大変申し訳ありません)

 

「退職を引き止められたから退職代行を使用した」というパターンが全てではありません。

「どのように離職を引き止められたのか?」という質問には、

「多くの退職代行を利用する人間は、

  1. 上司に退職希望を伝える
  2. 上司は退職希望を許可しない
  3. 退職できなかったため、退職代行を依頼する

という流れをとる」

という前提があるように感じられます。

 

たしかに私も今回その流れで退職しました。

しかし、

  • 普段から暴行・パワハラを受けており、退職を伝えることがそもそもできないので、退職代行を利用した。
  • 精神的に参っており、退職の意思を伝える気力が残っていないので、退職代行を利用した。

このような例も考えられるのではないでしょうか。

実際に、私はYoutubeの生放送で視聴者から、上のような状態で退職代行を使用した経験を伝えられています。

「退職を引き止められたから退職代行を使用した」というパターンが全てではないと私は考えています。

 

退職代行サービスの利用に際して周りの人から言われたこと

家族

  • 父親ー特になし。
  • 母親ー長く続けたほうがよいのではないか?
  • 弟・妹ー特になし。

家族からは特に肯定も否定もなかった。

 

職場

  • LINEのブロックをしていなかった一人の同僚から、「退職されたと聞きました、お疲れさまでした、色々話せて楽しかったです、返信は不要です」という内容のLINEが届く

その後ブロックした。その他の人間から連絡が来ることはなかった。

これは、退職代行の業者が、会社に対して、私と直接連絡を取らないように指示しているためだと思われる。

 

インターネット上

  • Twitterー「おもしろそう、それは相当なバックレである」
  • Youtubeー多くの人から、「勇気が出た」「自分も退職代行を使うことができた」と好意的な反応。無責任であるなどの批判はこなかった。
  • ブログー私が紹介した退職代行サービスを使う人が何人かいた。

インターネット上では好意的な評価が多かった。

 

職業を選択する上で重視していること

1社目、2社目に就職・転職したときの私は、特に職業を選択する際、深くものごとを考えていなかった。

1社目は学校の先生に勧められたからなんとなく応募した。2社目は接客をやってみたいからなんとなく応募した。いずれも失敗した。

 

転職(または退職代行サービス)に対する思い

転職について

社会が怖いので、できることであれば、もうなにもしたくないです。うまくやっていける人間はどこでもうまくやっていけますし、そうでない人間はどこでもやっていけません。

私が辞めてしまった2社は、正直なところ、どちらも良い企業でした。辞めた私以外の人間関係は良好そうに見えましたし、お給料もしっかり出、残業が多いというわけでもなく、休日も充実しており、どちらも非常に良い企業だったと自信を持って言えます。

しかし、私だけがうまくいきませんでした。それは、企業に原因があるのではなく、私に原因があるためなのでしょう。

 

仕事をするのが怖いです。しかし、何も仕事をしないと、いずれはお金がなくなってしまうので、私は働かなくてはいけません。

次は、実家から通える範囲で、アルバイトなど、突然会社からいなくなってもそこまで罪悪感を感じないような仕事をしようと思っています。

また、私はインターネット上に退職代行の動画を公開してしまいました。これはネットタトゥーとなります。

転職した後にその動画が職場関係者に見つかれば、おそらく私の立場は大変悪くなり、再度離職に追い込まれるはずです。

どのような素晴らしい職場であっても、私は、次もうまくいかないと考えています。

 

退職代行サービスについて

自殺を防止する素晴らしいサービスです。

今回私が退職代行を使用したのは、私が職場の環境に耐えられなかったのもありましたが、かつての私のような存在にこのサービスを伝えたいという目標もありました。

1社目に勤めていた最後のころ、当時20歳だった私は毎日自殺を考えていました。いつ首を釣ろうか、ホームセンターで十分な強度を持つロープを購入し、実際に首にかけられるように結び、いつ死のうか、いつ死のうか、ずっと考えていました。地獄でした。死ななくてよかったなあといまでも思っています。

あのころの私が退職代行サービスを知っていれば、そこまで追い詰められることなく、早めに会社から消えることができていたはずです。

 

だから、かつての私のような、死にそうになっているような人間に退職代行を紹介したいというモチベーションは強くありました。

B社では休憩中に退職代行を使用しました。自分でも本当に非常識なことをしたと理解しています。

しかし、これほどまでにひどい退職代行の使い方をすれば、本当に退職代行を必要としている人の背中の後押しができるという確信がありました。

 

結果、私の動画・ブログを見たことにより、何人かの人が退職代行を通して退職しました。

Youtubeの動画のコメント・生放送のチャット機能から、「あなたのおかげで勇気が出て辞められた!」 というお話を何度も聞いています。

私が退職代行を非常識に使ったことにより、ある程度の数の人間が、職場の苦難から脱出するための後押しをすることができました。

これは、私にとって非常に嬉しいことです。