NO IMAGE

吹奏楽の記憶と喜歌劇「メリーウィドウ」セレクション

【この記事を音読した音声はこちら→ https://www.spooncast.net/jp/cast/1271129

www.youtube.com

メリーウィドウという喜歌劇をご存知だろうか。僕はあまり知らない。喜歌劇というものだから、大きな広い劇場で、舞台俳優・女優さんたちが演じるものなのかなーと思うが、よくわからない。

これは僕が中学生のときに吹奏楽部で演奏した曲である。楽器はトロンボーンであった。

僕は高卒で就職した。社会人は今現在3年目である。毎日をなんとなく過ごし、意識が高い趣味も持たず、職場と一人暮らしのアパートを往復し、休日はゲームかスマホかでだらだらと過ごす毎日。毎日が退屈で怠惰である。

僕は自分のことが好きだし、自分の外見や内面も良いか悪いかは別として好んでいる。しかし、今のこの自堕落(じだらく)な毎日を過ごすのは非常に嫌悪していて、無駄に過ぎていってしまった休日の夜には罪悪感がやってくる。毎日を適当に過ごしている後悔。

さっき、タイムラインで吹奏楽を現役でやっている人のツイートが流れてきた。その人は高校生で、今年のコンテストがコロナの関係で中止になってしまった……と残念に思う気持ちをつぶやいていたはずだ。

ああ、それは非常に残念である。そうと思うと同時に、ふと中学の吹奏楽を思い出す。そして最近音楽を全然聴いていなかったことを思い出した。テレビを置かず、自分がやる生放送は無音。一切音楽のない生活を送っていたことに気づいた。

何年生の時にやったのかは忘れたが、自由曲・メリーウィドウ。尊敬する先生が指定した曲。これの曲名を思い出した。Youtubeに名前を入れてそのまま再生する。

曲をかけた。思い出した。頑張って練習していた、中学生の時のやつ。誰が近くにいたとかは全くわからないけれど、あの時は真剣にものごとに打ち込んでいた。少なくとも自分がやるべきことを毎日やっていたし、ひたむきに一つのこと・楽器練習に打ち込んでいた僕がたしかにそこにいた。

シャワーを浴びながら聞いていた。たちまち、今の自分が恥ずかしくなってきた。脳裏には左手側にトロンボーンのベル(あのラッパの先端みたいなところだ)とかスライドとかが映っていて、楽譜と指揮棒、目の前に座るホルンの女の子がいて、息を楽器に吹き込んでいる僕がいたのに、いたのに。

今僕は何をしているんだろう? ただ会社で時間を過ごし、家に帰れば大してうまくもないゲームをやって時間を浪費する。どうしてあの頃あんなに頑張っていたのに、今の僕はこんなに怠惰なんだろう……? とにかく自分が恥ずかしく、顔をしかめた。

思い出の曲を聞くと、かつての自分と出会える。あなたが吹奏楽部じゃなくても、一生懸命に何かに取り組んでいたころの曲を一度聞きなおしてみてほしい。目を閉じれば、そこには確かにあの頃の自分がいて、かつての仲間が映っている。

あなたが今、停滞しているのであれば、その思い出から何かのエネルギーを得られるだろう。かつての自分が頑張っている姿は本当に”まぶしい”。部屋の電気を落として、ダラダラとスマートフォンをいじっている僕たちを光で焼いてくれるんだ。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!