何も言わずに帰っていった人の話をする。

  • 2020年7月8日
  • SPOON
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数か月前まで、SPOONで無料占い師をやっており、いろいろな人を占っていた。占いは引退したのでSPOONはここ最近一切使っていなかった。

無職5日目、ヒマなので、本の音読をやろうかなと思い、ラジオ配信アプリ・SPOONでライブ放送を開く。

タイトルは「嫌われる勇気・音読」とした。ただひたすら本を読み上げるだけの放送だ。

嫌われる勇気、アドラー心理学の本。哲学書ではあるが、ギャグ小説でもあると思っている。セリフが爆笑もの。

 

かなり長い間配信を開いていなかった。しかし、二人ほど、以前占いをやりに来た人が、僕の配信を聞きに来てくれた。

ペラペラと、嫌われる勇気の、おもしろおかしいセリフを読み上げていると、

「まだ占いやってますか?」

こんなコメントがきた。以前僕の配信に来てくれた人だと思う。名前は覚えてないし、何を占ったのか、何を話したのかも一切覚えてない。多分向こうは覚えているんだろうけど。

「いやー、もう引退したんですよ。申し訳ない」

そう答えた。正直なところ占いはもう飽きたので、やる気はない。

 

少しだけしてから同時接続者数が1つ減った。参加者リストを見てみると、コメントしたその人はいなくなっていた。特に何かいうこともなく、その場から消えた。

僕は何か感情を動かされた気がする。間違いなく、それは快ではなく不快、正義ではなく悪の感情の動きであった。どういう言葉にすればいいのかわからないけれど、間違いなく僕は不快であった。なんとなく、お前はもう用済みだ、そういわれたように感じた。

 

思いあがってはいけない。その人は占いをやってくれる僕が好きなのであり、決して僕そのものが好きなのではない。占いをやっていた「僕」が好きなのではなく、「占いをやっていた僕」が好きだったのだ。だから、占いをやっていない今はもう違うのだろう。

5分で配信を閉じた。不快だったので、SPOONをアンインストールした。同じように占いの目的で僕の配信を訪れて、勝手に消えていく彼らのことを考えると、SPOONで配信し続けることは僕にとって感情的なデメリットが大きいことに思えたのだ。

 

忘れてはいけない。その人は一切悪くないことを。ラーメン屋に行って、ラーメンが出てこなかったら誰だって帰る。その人はラーメンが出てこなかったから帰っただけ。だから、その人は一切悪くない。

コンテンツを提供する人間は、コンテンツを提供しつづけなければならない。決して人間に価値は持たせられない。「コンテンツを提供している行動」に価値がある。人間に、あなたに価値はない。

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