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ツイちゃん
twichan
群馬県前橋市在住、22歳の男性。
2021年1月にADHDと診断された。
障害者雇用で働きつつ、Youtubeとか投資とかいろいろやってます。

2021.08.23・コウイチTVの動画体験・希少性

コウイチTVというYoutubeチャンネルを数年前から追っている。動画のクオリティ、世にも奇妙な物語のような薄気味悪さ、独特の登場人物のシュールさが好きで、僕がチャンネル登録し続けている数少ないチャンネルだ。

以前、彼らがこんな動画をあげたことがある。僕は衝撃を受けた。

目撃情報という動画。ネタバレになってしまうので、見たことがない人は動画をまず見てきてほしい。

動画の構成を説明すると、

  1. 登場人物たちが、以前殺人があった話をしている
  2. ネット上の目撃情報はどれもバラバラだ
  3. ニュースが流れ、犯人が分かるか……? という瞬間に動画は終了する

という、オチを隠したよくわからない動画に仕上がっている。この動画単品であれば。
なんと、このオチはこの動画が公開されるほんの少し前にプレミア限定公開されていたのだった。

僕はプレミア公開があったことを知らず、つまりオチを知らずに見たうちの一人だった。最初から最後まで動画を見て、頭の上に「?」を浮かべ、首をかしげながらコメント欄を見てみると、「プレミア公開で犯人が公開されていた、もう犯人はわからない!」というコメントがいくつか見つかり、それはそれは歯がゆい思いだった。

この動画は、動画だけのおもしろさではなく、Youtubeというプラットフォームを使ったおもしろさを動画体験として提供している。コメント欄では動画を見られた人と動画を見られなかった人が対比される。見られた人は「知る者」として、見られなかった人にオチをほのめかしても良し、期間限定の映像を見られた優越感にひたるも良し。見られなかった人は、コメント欄でちらほらいる「知る者」を見て、「本当はどういうオチだったんだろう?」という知りたい欲が刺激される。

どちらにも共通しているのは、こんな体験は今までのどの動画にも存在しなかったということだ。この動画・「目撃情報」は、本当の意味で、自分が登場人物の一人になれる動画なのだ。動画を見終わった後視聴者が胸に抱くのは、良かった、感動した、秀逸だったといった画面の向こう側に抱く感想ではなく、「知らなかったものに対する優越感」「知りたいという欲」という、自分自身の気持ちを動かされるのだ。こんな動画、今まであっただろうか?

希少性という言葉がある。僕が携帯屋に勤めていた時、よく上司にこう指導された。
「お客様が携帯を欲しがったとする。裏に携帯の在庫が何個あろうが、小走りで在庫を見に行って、「お客様! こちら最後の一個が残っていました、とてもラッキーです!」というんだ」
営業のテクニックの一つで、他の人が手に入れられなかったもの、手に入れづらいものを自分だけは手に入れられるという優越感を与えて買わせるもの。詐欺みたいに聞こえるかもしれないが、まぁどこの販売店でもやってるさ、多分。

目撃情報では、この希少性が動画内ではなく、コメント欄から得られる。しかも、本物の希少性を。
コメント欄で、生きている人間がみんな「知りたい、知りたい」という声をあふれさせる。みんなが欲しがっているのであれば、その情報は価値が上がって貴重になる。もっと知りたくなる。一部の人が「俺は知っている」と言えば、その人に内容を聞いてみるけれど、満足した情報は得られない。だって数秒しか公開されていない動画だったのだから。知っている人であっても情報はうろ覚え。コメント欄は合っているようで間違っている情報でぐちゃぐちゃになる。だからもっとわからない。「知りたい、知りたい」という感情がどんどん溢れてくる。

マーケティングの世界にいる人からは鼻で笑われるかもしれないが、これほどまでに希少性をうまく使った動画マーケティングを僕は知らなかった。みんなが知りたい、みんなが知らない、でも誰かが知っている。それをリアルタイムで体験できる興奮は、YoutubeにコウイチTVが初めて提供したんじゃないのかなあと思う。

おそるべし、コウイチTV。一体何者なんだ。

希少性という言葉は、営業の本から覚えた。僕は以前携帯屋さんで働いていたのだが、コミュニケーションが苦手なようで、ぜんぜん売り上げを伸ばせなかったのだ。だから本を読んだのだ。希少性という言葉は覚えていたし、実際にそれを営業で使っていた。けれど、それを動画に活かしてやろうなんて一つも思わなかった。

そしてそれを活かした動画が(撮影者が狙ったかどうかはわからないのだけれど)目撃情報である。自分の知識を分野外で応用できる力は大事なんだなあ。そう実感した。

話が変わるが、コウイチTVについて書こうと思ったきっかけは、今読んでいる本・メモの魔力にある。メモの魔力、SHOWROOMというライブ配信サービスを作った人が書いた本。メモで人生が変わった、こういうメモをしなさいというメモのビジネス書。
その中で、「事例」「事例から抽象化」「転用」というメモの取り方をしなさいということが書かれていた。最近の関心ごとであった、コウイチTVをこれに当てはめてみた。

事例:コウイチTVの動画がすごいと思った。プレミア限定公開を見た人でないと本編の謎がわからない作り

抽象化:見ておけたというライブ感、見られなかった人に対するファンの優越

転用:ほかの人が見られない・手に入らないものをうらやましがる→希少性

漠然とした「すごいなあ」というイメージが、「かつて営業で使っていた希少性というテクニックじゃないか」という学びに変わった。この世の中にはこういう「すごいなあ」があふれているが、それらを「どうしてすごいのか? どうすれば自分に活かせるのか?」という視点で見続ける訓練をしていけば、自分の気づきの力がどんどん伸びていくんじゃないのかなあと思う。

メモの魔力のメモ手法、なかなか便利だ。とりあえず全部読んでから、今後も使っていこうと思う。

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