ここはノルマンディー。自然が豊か。名産品はチョコレート。
フロントラインのステージとなったここで、2両の戦車が追いかけっこをしていたのでした。広場のある、のどかなA地点のおはなしです。
片方は攻撃チームのLT-432。160mm以上のかたーい頭が自慢のわんぱくな軽戦車です。
そしてもう一人は防御チームのブーラスク。最近この世界にやってきた、二発射撃が特技のお調子者。
二人はいつも仲良しですが、今日は敵同士。クレジット稼ぎの事情もあって、課金弾は使えません。それでも真剣勝負です。
展開は攻撃側チームがA地点を占領したところ。3匹のDefenderお兄さんがフラッグに飛びつき、開始5分で攻撃が成功しました。
リロード中だったブーラスクはちょっぴり怒って、
「くそっ! 東の高台の臆病者どもめ! お前ら仕事しやがれ!」
味方チャットで悪態をついてから、リロードが完了。フラッグのDefenderの側面に2発打ち込み、車体を反転。D地点に逃げようとしたその時。稜線を飛び越えて、ソ連の軽戦車が現れました。
「やーい! ブーラスク! ここでお前を沈めさせてもらうぜ!」
「LT-432じゃないか! くそっ、ここまでか!」
「ふははは、わが砲弾の前に散るが良いぞー!」
リロード中のブーラスク、反撃手段はありません。弾が当たらないことを願いながら、F地点まで駆け出します。
「喰らえ!」
LT-432が射撃しました! ボフン! 榴弾がブーラスクの手前、地面に着弾しました。
「ちょこまかとこざかしい奴め!」
そしてまたまた射撃! ボホン! 今度はブーラスクの頭上を飛び越え、遠くの建物にあたったようです。
見かねたブーラスクは言いました。
「LT-432、君の榴弾は確かに強力だけど、逃げる相手を撃つのには弾速がおそすぎると思うなあ。 全然ぼくに当たってないじゃないか」
ボフン!地面に着弾。
「うるさい! 僕の榴弾は単発300ダメージ、しかも4秒台でリロードも終わるんだ! ブーラスク、君にはこれを打ち込まないともったいない!」
ポヒュー、頭上を通って明後日の方向に。
「しかしねえ、君、榴弾を撃つなら、せめてスタビは積んでおいたほうがいいんじゃないかな。実際問題、全然当たってないぞ」
ボゴン!ここで初めて砲弾が命中! 320ダメージが入ります。
「やった! あたったぞ! ほら、残り少ないHPを沈めてやるぜ!」
「しかしだねえ、こちらもリロードがちょうど終わったところなんだよねえ。ほら、お返しだ」
ズガン! ズガン! ドッゴオオオオン。ブーラスクくんの単発360のAPCRが二発突き刺さり、LT-432くんは撃破されてしまいました。
「くそー! 榴弾はもう、こりごりだー!」
「今度はちゃんとAPCRを持ってくるんだよー」
「次は負けないからなー!」
LT-432くんが悔しがるのを見ながら、ブーラスクくんは先へと進み、修理スポットを目指したのでした。
Defenderのお兄さんが3匹、D地点のフラッグに向かっていきます。
ノルマンディーは今日も平和です。
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