
本を読む目的:雑談配信をよりおもしろく。
演劇の制作総指揮の人が書いた、話すための本。
「一声二顔三姿」「最初の10秒がとても大事」
という考えをベースに、人の心をつかむ話し方を解説している。
個人的な評価:☆☆☆
- むずかしさ:☆
- 参考度合い:☆☆☆☆
- 共感度合い:☆☆☆☆
- おもしろさ:☆☆
- 総合点:☆☆☆
人の心をつかむには、相手を見て話さなければいけないということを再確認した。
相手のために、声、顔、姿に気を配り、話の内容を準備し、下調べしてステージの上に立つ。
とにかく相手のために、相手の立場にたって。入念な準備が必要だと知らされる。
ほかの話し方のハウツー本と比べて、本物のプロ意識を常に文章の裏から感じられた。
気になったポイント
個人的に気になったポイントをまとめる。
「最初の10秒がとても大事」
人前で喋り続けて今さらながら強く感じるのは、最初の10秒がとても大事、ということです。人の前に登場して喋りだす、その10秒の姿を見て、声を聞いて、そして表情を見て、お客さんは「面白そう。もっと聞いてみたい」と思うし、逆に「なんだかつまらないなあ」と感じることもあります。この10秒で聞き手の心をつかまないと、そこからの逆転はかなり難しくなります。
10秒で人の心をつかむ話し方 3Pより
本書のタイトルは、「10秒で人の心をつかむ話し方」だ。
逆に10秒で人の心をつかめないと、人は話を聞いてくれないのだろう。
私はYoutubeで生放送をしているが、生放送に最初の10秒はない。リスナーはいつ来るかわからないからだ。
冒頭から待機してくれる人もいれば、開始してから30分くらいしてから来てくれる人もいる。
私のことを全く知らない人が、検索からフラッと訪れてくれることもある。
10秒で心をつかまないと話を聞いてもらえないのであれば、生放送では、常に気を抜かず、「この人の話はおもしろそうだなあ」と思えるような姿勢をキープし続ける必要がある。
配信ページを開いてくれた人に、「おっ、こいつなんかおもしろそうだなあ」と思わせられるような話し方をキープする。
そうしないと、せっかく来てくれた人が去っていってしまう。相手の話も聞けないし、せっかくの出会いがなくなってしまうのだ。
見てくれる人のためにも、そして自分のためにも、これは大事だ。
「一声二顔三姿」
いい役者の条件は、「一声、二顔、三姿」です。
僕は、これは役者じゃなくても人前で話すときは同じだと思います。「10秒で人の心をつかむ話し方」 21Pより
本書の中で、「一声二顔三姿」というワードが紹介されている。人前に立って話すのであれば、まず声が重要ということだ。
いい声とは、「聞き手がよく聞き取れる声」。
「10秒で人の心をつかむ話し方」 23P
そしていい声とは、聞き手がよく聞き取れる声。美声でもかっこいい声でもなく、相手に伝えるための声だと書かれている。
本書で一貫していたのは、「相手に届けるために話す」という姿勢だ。
話すのではなく聞いてもらう、相手に受け取ってもらえるように声を出す。
大変お恥ずかしながら、私は生放送において、ただやみくもに話している。
聞いている人を意識から外し、自分の無意識からなんとなくのぼってくる言葉を並べているだけだ。これでは、聞いてくれる人が減っていくのは当たり前だ。
話し方のどの本を見ても、「相手に届けるために」というデザイン的な、相手の立場に立った時を考えて話すという姿勢は変わらない。
生放送をするときは、まず相手に届けるための声を用意していこう。
声の次の二顔・三姿は、
- 顔・大変でもまず笑顔。自然に笑って人前に。
- 姿・姿勢よく話す。姿勢が悪いと声も悪くなる。
相手が気持ちよく話を聞けるように、自分を動かしていくのだ。
読書メモ
おわりに
自己満足ではなく、相手のために話すということが大事だと再確認できた。
生放送に迷ったら、また読み返そうと思う。
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