niconico動画でおすすめされたので読んでみた。
目標設定の大事さをいろいろな例を通して教えてくれる本だった。
目次
個人的な評価:☆☆☆
- むずかしさ:☆☆
- 共感度合い:☆☆☆☆☆
- 参考度合い:☆☆☆☆
- おもしろさ:☆☆
- 総合点:☆☆☆
どうして日本人は失敗して、アメリカ人は成功するのか? ということを、戦争や企業の戦略を通して丁寧に解説した本。
歴史や専門用語がわからなくても読みやすく書かれているので、誰でも読めるタイプだと思われる。
特に、目標設定の項目が印象的だった。
ポイント
気になったところをまとめる。
戦術(手段)を洗練させても戦略(目的)が間違っていれば意味がない
これらを戦略の差と考えると、大局的な戦略とは「目標達成につながる勝利」と「つながらない勝利」を選別し、「目標達成につながる勝利」を選ぶことだといえます。
「超」入門失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ 40Pより
この本でもっとも重要だと感じたテーマ。「そもそもそれを頑張る意味あるの?」
- 近接戦闘(銃剣)の訓練
- 達人的技能を持ったパイロット
例えば、戦争において上のことを日本は頑張った。
実際、はじめのほうはかなり強力で、十分な戦果をあげられていた。
しかし、これに対してアメリカは、
- そもそも近接戦闘で戦わないようにする
- 達人的な技能がなくても戦える飛行機を作る
このように対策をねった。戦術を戦略でひっくり返したのだ。
この本には一言も出てこなかったが、戦略を考えるというのは、クリティカル・シンキングに非常に近い考え方のように思われる。
クリティカル・シンキングのやり方の一つに、目的はなにか? を問い続けるものがある。
「そもそもその戦略は合ってるの?」 ということをずーっと問い続けるクリティカル・シンキングの姿勢は、本書に書かれている目標・戦略に考え方と非常に近い。
読書メモ
読書メモ・クリックで展開 2000文字くらい
5分で読んだ印象
- 5分くらいでぱーっとめくりまくってみた 日本は将棋をするけど、アメリカは将棋盤をひっくり返すよねという話か?
- クリティカル・シンキングという言葉があったきがする、それに似ているかも
- 戦場でも、企業でも、根本的に目標設定を誤ったら、どんなに現場の人間が頑張っても勝てない
- 日本は練磨する文化で、新しく作るのは苦手?
- なるほど、どうして失敗してしまうのか? をまとめた本である。まさしく失敗の本質。
- 5分で全ページ見出しを流し読みしたら、クリティカルシンキング・ちゃぶ台返し・ルールを変えるという考え方かなと思った
読みながらメモする
10:11から12:04 1時間53分で読み終わった
- 6P 「失敗の本質」は、大東亜戦争(なんだそれ)の日本軍の組織論を分析した本
- 大東亜戦争ってなんだろう(無知) 社会勉強してないからいきなりわからない
- 太平洋戦争のことを大東亜戦争と呼ぶ議論があったのか!→Wikipediaへ
- でも太平洋戦争のことも知らねえや(無知)
- 14P 日本は失敗し始めたとき、組織的に改善できず、そのまま落ちていく
- 30P 戦史が解説されている
- よくわからん とりあえず読む
- 38P 意味がある勝利と、意味がない勝利
- 家計の節約のために30km離れたスーパーで3円安い白菜を買うのは、意味がない勝利?
- 42P 戦術を洗練させても戦略が間違っていれば意味がない
- 48P 戦略とは追いかける指標のことである
- 日本軍ー決戦戦争・どっかで勝てば戦争にも勝てるよね!
- 石原(誰だ?)ー持久総力戦・国力と生産力で勝利が決まる
- 52P インテルは扱いやすさを、日本企業はCPUスペックを追い求めた インテルが勝った
- 戦略では、そもそも何が必要なのかを考える必要があるんかな
- 58P 体験的学習について
- 日本ーなんかうまくいったからこれ続けてみるわ→体験的学習(スーパーカブを例)
- アメリカーどうやったらうまくいくのか考えてから行動
- 体験的学習は成功できるが、成功した理由がわからないので、成功が続かない
- 66P 同じ指標ばかり追いかけていると敗北する
- 戦車とかも同じ指標か、かつては厚い装甲が有利だったが、機動防御の考え方にうつっていった
- 被害を受けない!→装甲をもっと厚くしよう! ではなく、被害を受けない! 装甲を薄くして足を早くすればいいんじゃね? って考えた
- 装甲を厚くしまくった戦車は時代遅れになっていった、装甲という同じ指標を追いかけていたからだ。
- 76P 日本とアメリカの武器(戦闘機)の比較
- 日本・達人的な技能をもったパイロットを鍛えまくる 弾は技能によって当たりまくる
- アメリカ・そもそも達人的な技能をもたなくても使える戦闘機を作る 当たらなくても相手を落とせる弾を作る
- 82P 日本の閉塞的な文化、異質を排除する文化からは、イノベーション(iPadとか)は生まれないのかも
- 90P 根本的にルールを変えて、達人の土俵で戦わない
- 96P 販売員の努力について
- 売上が下がったのは、販売員が怠けているせいで、売上が2倍になったのは、販売員が2倍頑張ったからではない(戦術)
- その他の要因が噛み合ってそうなっている(ライバルとか競合とか)(戦術)
- 97P ダブル・ループ学習
- シングル・ループー目標を正しいものだと信じ、自分の行動を改善する(戦術の改善)
- ダブル・ループーそもそも目標が間違っているのではないか? と考えながら自分の行動を改善する(戦略と戦術の改善)
- これやっぱクリティカルシンキングの話してるよな
- 106P とても重要 具体的に相手の戦略で戦わなかったやり方の解説
- 戦闘では投入された鉄の量が大事だと気づき、なおかつアメリカは日本よりたくさんの鉄を持っていた
- じゃあ鉄の量に影響されない戦い方はないか? と考えた
- 110P 相手の持っている有利を見抜き、その土俵で戦わないようにする
- 124P 何が市場で目標とされているのか?(軽い?)を見抜き、それを破壊する(ソフトウェアにして、重さで戦わないとか?)
- 136P どうやって成功したか? ではなく、どう考えて成功したか?
- 143P かつて成功した方法をやり続けるのではなく、勝利の本質を問うこと
- 150P 成功体験にとらわれると、それを繰り返すだけで、意味がなくなる
- 168P 無能なモノをクビにする
- この考え方やっぱり正しいよなあ 成果出さなくても働けるとくさっちゃう
- まぁ僕は営業成績が出せなくてクビにされたんですがね
- 186P 自分が信じたいことを補強してくれる事実だけを見る(よくない)
- これ読書とかで気をつけないといけないかも
- どういう事考えるときも、自分の感情と事実をできるだけ分離するようにしないといけない
- 196P 成功のカギはコストではなかったからだ
- 落ちぶれた航空会社が、回復しようと「コスト削減」を目標としていた
- ゴードン(えらい)が「機内の清潔さ」「飛行機の到着時刻を正確に」を目標にしなおした結果、利益が大きく上がり回復した
- 根本的に目標設定を間違っていると、どれほど努力して、間違った目標を達成したとしてもうまくいかない
- 198P 「間違った勝利の条件」を組織に強要する
- 220P 損切の大切さ サンクコスト 戦闘で死傷者を出したからこそ、戻れなくなった
- 226P 自分の心理状態を観察することが大事
- 234P リスク=安全運転と保険の意味は違う
- 安全運転をするために、保険をかけないことはおかしい
- リスクを考慮するというのは、自動車に保険をかけるようなもの?
- 236P 周りに耳が痛い情報を持ってくる人をおく=YESマンで周りを埋めない
- 大変だけど大事なことである
2時間くらいで読めた。全体として、目標設定・戦略を疑い続けろというテーマがあったと思う。
おわりに
そもそもそれ頑張る意味あるの? ということを様々な角度からしっかり解説してくれる本だった。
Youtubeの運用でも活かせるだろう。
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